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『僕の愛したカントリーミュージック』

アカデミー賞の2部門(主演男優賞/主題歌賞)に受賞した作品があります。それは『クレーイジー.ハート』と題し、トップクラスに君臨したカントリーのシンガーソングライターの浮き沈みが描かれております。スターであった事への誇りとそれを失ってしまった自分への怒りに酒に浸り、更に奈落に落ち込んで行く自分に、ある日一筋の光が射します。それは娘ほど年の離れた女性との出会いでした。それが彼のスランプ脱失の鍵となるかと期待する場面ですが、どっこい運命はそれを許しません。それ以上の説明は映画をご覧頂きたく思います。僕にはそのスター歌手の荒ぶった心(Crazy Heart)が哀しくも切なく感じました。カントリー独特のあの旋律とアクセントがカントリーファンをたまらない思いにさせます。若い頃の想い出とその男の浮沈が重なりひどくメランコリックにさせられました。

結局、彼は自らの思いを犠牲にし、彼女への思いを募らせながらも新たな人生の情熱と希望を、諦めかけていた曲作りに託し彼女を見送るのです。
これぞまさに少年時代に魅せられたカントリーミュージックの一貫したテーマそのものなのです。

この思いをさて誰と分ち合おうか。そう考えて見回しますと既に若く荒ぶりを見せていた友はすでに去り、独り荒野にたたずみ沈んで行く夕日を見ている自分に気付きました。カントリーを愛した友は皆エンディングもカントリーに殉じたのでしょうか。好きな音楽とその想い出。大切にしたいと思います。

2011年3月24日

成嶋弘毅



 
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