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『残侠 男とは』

新年お目出度ございます。正月なので時代がかったお話を紹介します。
この物語は『天切り松 闇がたり』浅田次郎より一部抜粋させて頂きました。
筋金入りの盗賊、天切り松こと村田松蔵が大晦日の晩に寄場(留置場)で語る物語りです。

それが実に面白く、飛ばし読みして早く次の展開を知りたくなるほどでした。
天切り松はすでにかなりの齢を重ねた爺です。その話しは古く粋なお話であり男を引き付けるものでした:ー

『天切り松 闇がたり』浅田次郎より
『べつに俺ア、説教たれようてえわけじゃあねえ。つっぱらかって生きようが、
のんべんだらりと生きようが、一年は一年。七十年は七十年。生き方なんざ、
人の勝手さ。だがよ太郎。おめえも六十二年も生きた人間なら、多少は男の
見得てえもんがあろうがい。男てえのア苦労なもんで、一日は朝から晩まで、
一年は正月から晦日まで、一生はおぎゃあと生まれてからくたばるまで、
俺ア男だ俺ア男だと、てめえ自身に言いきかせて生きにゃならねえもんさ。
そのお題目をいっときでも忘れりゃあ、とたんに楽にゃなるがの』

実感のある言葉です。いつもどこかで男である、男でなくてなならないと思う
僕の中にそう言う自分がいます。武士道とは、武術家とは、ビジネスマンとは、の基本にもその男がいて、いつも譲りません。正に“俺ア男だ”が呪縛のキーワードになっているのです。(そのお題目をいっときでも忘れりゃあ、とたんに楽にゃなるがの)その通りです。物語の中に次郎長の子分、小政と称する渡世人が登場します。その老境にはいった侠客が仁義を貫き男伊達を通す最期が実に甘く切ないのです。男とは時代が移り変わり、いくら年を経ようとも所詮永遠に可愛い存在かも知れません。また、そうでありたいとも思います。

今年も宜しくお願い致します。


2009年正月



 
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