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『Loyalty忠誠心とは その2』

動物の人間に捧げる忠誠心とは、いわゆる人間かんのそれとは間違いなく違います。渋谷のハチ公も忠犬となってはいますが、果たして犬に忠義の意識があったかと云えば“ない”となってしまいます。然し、犬であるが故に買い主(主人)によせるその一途な“愛”が本来の忠誠心につながるのかもしれません。それに引き換え人間の従者が上司に寄せる忠誠心は阿る『おもねる=媚びへつらう意味』と取られても仕方のない行為にも映りかねないのです。従う者の忠誠心とは捧げる相手への純粋な心があらばこその印象でなければならなりません。しかし、人間にはよけいな知恵があり、純粋一筋の道を選べないほどの雑念の多い生き物なのです。僕が接したペットの忠誠とは理屈抜きで飼い主へ寄せる一途な“愛”そのものなのです。

僕の従兄弟に当たります人間の話しですが、とても優秀であり両親からも他人様からも期待され、目標の大学を目指し勉学に励んでおりました矢先、当時は死病でありました結核にかかってしまったのです。今で云う癌と同じで成長過程にあります若者には病もそれに従い進行が早く、早世(はやじに)してしまいました。当然それを嘆く親兄弟や親類の姿があり、その陰で最も嘆き悲しんだのがペットでした。早世した従兄弟とその愛犬の間にどのような愛が通っていたのか僕には判りません。亡くなった日を境にその愛犬は食を絶ち、日毎に衰えて行たのです。その状態を見ておりました僕の叔父(従兄弟の父親)は以前はペットへの感心はほとんどなく、それどころか自分の父親が苦楽をともにした(狩猟において)亡くなったその猟犬を抱き、犬小屋で一夜を過ごした事を非難したほどでした。が、そのやつれ衰えた犬の姿を見、自分の息子への情に心打たれたのです。その後、手を就くしその犬を生き長らえさせた話が残っております。言わばたかが犬。その犬が命懸けで嘆き悲しんだご主人への情なのです。人間の思惑外の動物の本能的な純情を感ぜずにはいられません。

それと同様なお話が数年前テレビで紹介されました。ご主人の発病から自宅での療養期間、常に共に過ごし、経過を見守って来た愛犬の願いは届かずご主人は病が再発、入院してしまいます。毎日、窓越しにだけ見るご主人の姿を喜びとして生きた愛犬でしたがある日とうとうご主人の姿を窓越しにも見ることが出来なくなりました。それまでにも既に現れていた犬への変調があったのです。愛犬は真っ黒なラブラドールでしたがその毛が少しずつ白く変わって行ったのです。ご主人を失ってからしばらくしてその犬はほとんど白い犬になっていたのです。

上のお話は二つとも実話です。犬の反応から人間の感情以上のものが見えます。感じることは”畜生”と云われる動物の愛する者への純情です。それらを思い合わせるにつけ人間が『畜生に悖る』事は出来ない。と、つくずく戒められます。リーダー(飼い主、雇い主や上司を含む“長”的存在)とは人からも動物からも愛される対象でありたいものです。なお、人は支えられて生きている事も仇おろそかにしてはなりません。

如何に強力な百獣の王と呼ばれるライオンですら群れから離れ、支えを失えば一匹で生きて行く事は出来ないと云います。我々が人間以下と思っている動物から今もなを、ことに触れ学ぶことが沢山あるのです。

人間、動物に関わらず“誠”の心のそのおこりとは、対象への純粋な愛情、愛着、敬愛の念から生まれるもので、決して(権力への服従や損得心)からおこる思いではありません。またそう有ってはならないのです。

 



2008年10月末日



 
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