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『侍とは』

今また坂本龍馬がもてはやされています。剣の腕前も北辰一刀流。千葉道場で学んだと云うことから、今NHKで放映中の「龍馬伝」では勇ましいシーンも多く見られます。しかし、人を切る事は好まないサムライと云うよりも政治家的な印象を僕は以前から龍馬に持っていました。新しきを取り込み古きに加える柔軟性は見ていても小気味良く、もし生きていたらと、思わずにはいられない男です。同時代に生きた幕臣である勝海舟も好きな人の一人です。こちらも龍馬同様人を切ることは好まず、一生刀を抜く事はなかったと云います。勝海舟に関しても僕はサムライ以前に優れた政治家であったと思っています。

皆様もすでにご承知の通り、僕はビジネスマンであり、同時に武道家でもあります。武道家も修行を積んだだけではなく道場持ちでもあり、そこからすると、前出のお二人と同様に腰に刀を下げていることになりますが、果たしてお二人のようにその刀を抜かないでいられるか、それとも抜くのかと問われれば、これは大変悩ましい回答になります。

ある日、息子の竜(極真会館の松井館長の下に空手家として在る)が僕に聞きました。“龍馬伝見てる。”“ああ、見てるよ。”と答えました。すると息子が“俺は見てないんだ。どうしてか龍馬が好きになれない。”と云います。理由を聞きますと、刺客に襲われた時武士の魂である刀を用いずピストルで応戦したことが気に食わない。と云うのです。事実であればやはり、僕もそれはサムライとして好ましい対応ではないと思います。時の流れや時勢を見ずにやたら人を切り、愚直に徳川幕府を守ったかに見える新撰組の隊士と比べてしまうのですが、サムライの正義だけを拾えばこちらの方が潔く、正直サムライらしさを感じてしまうのは危ないのでしょうか。

実は、興味深いお話があります。それはある高名な空手家が戦後の東京で酔ったアメリカ兵に捕まり、殴る蹴るの乱暴を受けました。乱暴を受けた空手家はすでに60歳を超えた高齢でしが、血気盛んな戦場帰りの兵士の攻撃をすべて受け流し、しかし加撃はせず凌ぎ切り、立ち去った事実があるのです。若いときの僕はこの話が気にいりませんでした。しかし、その凄さを後日認めました。時の権力者(進駐軍)に立ち向かい、傷つける愚かを避け、受けを攻撃に換え(交差法)、それ以上の暴力を許さなかったのでしょう。さもなければその場で叩きのめされていたはずです。

果たして勝海舟や坂本龍馬が剣でそこまでの技量を持っていたかどうかは知るよしもありません。そうであて欲しいとは思いますが、僕の浅い了簡ではそれを推し量ることは出来ません。僕自身、刀は納めておくばかりではいけない。使うべきときの見極め方次第と云う思いがあります。いずれにしろ、勝海舟は無事に生きながらえ明治維新を迎え、坂本龍馬は死してなお、名を残しました。

さて、本当のサムライはどこにいるのでしょう。

2010年11月10日

一風

 

 
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